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ホリエモン逮捕

とうとうライブドアの堀江社長が逮捕されたそうです。
もし、あなたがライブドア傘下の会社の社員であったらどうするでしょう?

度重なる企業買収で傘下の企業は様々な業種に及んでおり、あながちあり得ない話でもないですよね?
(消費者金融からマンション販売会社、下着の通販会社などもライブドア傘下ですし。)
好むと好まざるに係わらず、自分の関係する会社のM&Aは起きる可能性があります。
しかし、その本体の会社がおかしな事になったら。。。
(東証はライブドアを監理ポストに置く事を決めたそうです。)

負債を抱えて倒産というケースならあらかじめ社員にとっても覚悟があると思いますが粉飾決算などの話であると、経営幹部ならともかく一般社員にとっては寝耳に水となる可能性が高い。
ましてや傘下のグループ企業であれば、経営陣すら聞かされていないことがほとんど。

ま、そのままグループ企業全てが倒産というケースはほとんどなく、大規模なリストラクチャリング(首切りという意味ではなく本来の意味での「再構築」)が行われるわけです。
そんな時、あなたがその会社の社員だったらどうするでしょう?

1.じっと見守る
2.チャンスとばかり奮起する
3.見切りをつけて辞める

選択肢はだいたいこんなところでしょうか。
(ここから先は、科学的根拠のない戯言です。斜め読みしてください。)

さて、実際には起こってみないと何が結果として正解だったのかは、わかりません。
でも、一般的な傾向というのはあるだろうし、合理的に考えた確率の高い回答もあるのかもしれません。。
根拠もない経験則ですが、おそらく1を選ぶ人が一番多いのではないでしょうか。
「運を天に任せて」というのは言い過ぎですが、状況を見ながら「いける」と思ったら積極的に転じようかな、と思っているという人。

選びやすい選択肢ではありますが、この「いける」というのは具体的にどういう状況なのでしょう。
この、自分にとって「いける」という状況が、具体的に絵として頭に描けない場合は、「様子を見る」というよりも「待ちの姿勢」であるといえます。

多くの場合、ただ待っている人には大きなチャンスは降ってきません。
チャンスを掴む側の立場で考えるとわかりづらいですが、チャンスを与える側の立場に立って考えてみましょう。
(相手の立場で考えるのはセオリーですね。)

あなたはこの企業の再建を請け負った経営者です。
何をするかといえば、最初にこの企業の得手不得手を理解する。
(他社への優位性とか、業界でのポジションとか。)
そして、採算性の高い、あるいは将来性のある事業に人材を集中し、採算性の低い、あるいは将来性の薄い事業から撤退していく。
徹底的に無駄を省きスリム化し、人モノ金を強化部門に集中していく。
教科書通りだとこんなところでしょうか。

しかし、再建するのに最も重要なのは「人材の発掘」と「モチベート」だと私は思います。
数々の不採算リゾートの再生を実現している星野リゾートの社長もこの部分を重要視して成功している経営者のひとりです。
社員が変らねば会社は変わらない。
社員が変ると会社が変る。
企業は人なりとは良く言ったものです。

さて、話は戻り、あなたが再建を任された会社で人材発掘をします。
その時に先程の1.2.3.の選択肢のどの選択をする人を重要視しますか?
それが、恐らく最大公約数の回答でしょう。
辞めていく人にはチャンスを与え様がありませんが、じっと待っている人と、何かに奮起して前に進んでいる人との比較なら、答えは言うまでもありません。
まず、突き進もうとしている人を集めてから、それ以外の人を巻き込んでいく。
チャンスは大きいものや良いモノから売れていきます。
そして、後から参加する人はその売れ残りを掴んでいくわけです。
つまり、様子を見ながら待っていてもおいしいチャンスというのは降ってこないわけですね。

なんて考えるのですが、冒頭のライブドア。
以前はオンザエッヂという社名でした。
私が宝石業界からIT業界に転職したのが35歳の時。
今の仕事に就く直前、オンザエッヂの採用2次面接を受けていました。
当時の面接官の名前は忘れましたが「ずいぶんと若い部長さんだな」と思った覚えがあります。
私は最初に内定をもらった会社に入社するつもりでしたが、残念ながらオンザエッヂからは不採用の通知が送られてきたのでした。
(その次に面接を受けた会社に採用されました。)
もし、あの時、オンザエッヂに採用されていたら。。。

恐らく今と同様に、一所懸命、あの会社で働いていたことでしょう。
(よかったー。不採用で。ははは。)

人生において努力の占める割合は多いものの、偶然の重なりの上に成り立っているものでもあるのだなぁ、などと思う今日この頃です。

拝金
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