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カダフィが殺されて変わるもの変わらないもの

シリアのカダフィ大佐が殺害された。
容疑は何?なんて、野暮なことは聞かない。
挙げようと思えばきりが無いだろうし。

また一つ、世界の警察官の勝手気ままで一つの政権が消えた。
属人的な独裁国家であっても国は国だ。


ところで、彼らシリア人の未来は本当にバラ色なのだろうか?
そんなこたーない。
周辺の国々の状態を見ても一目瞭然だ。
古くはコンゴ然り、ソマリア然り、最近ではチュニジアにしてもエジプトにしても、欧米的な民主主義政治になってない。
暴君が消えた後、次の君主が現れなければ、部族間闘争、言い換えれば内戦に繋がるだけだ。
昔も今もその有り様は変わらない。

モブツがいなくなったコンゴは幸せになったのか?
独裁者バーレをソマリアから追放したアイディードは、その後、国連平和維持軍に宣戦布告することになる。
サダムフセイン無き後のイラク国民は、抑圧は無いかもしれないが、貧困と混沌とした国家に翻弄されている。

昔と違うのはTwitterやFacebookなどの市民同士の横の連携があること。
しかし、それだけでは近代国家建設には結びつかない。

近代的な民主主義が成立するには「公共の福祉のために自分の権利が抑制されることを理解する」ことが必要だ。
自分の一族郎党が満ち足りた後、他の部族にまわすという考え方とは、根本的に違うのだ。

目の前に山と唸る食糧や財宝があったとしても、自分の取り分以外は取ってはいけないという簡単なルールが守れないと民主主義社会は成立しない。
おらが村の利益代表を国会議員に担ぎ上げるのが近代民主主義政治ではないのだ。
その意味ではアラブアフリカ諸国だけでなく、この日本という国も民主主義政治を標榜したお芝居に過ぎない。

なぜ、お芝居なのか?

民主主義という考え方は中世の封建時代の抑圧政治との対峙によって生まれた。
彼らは圧制の元凶である国王を城から引きずり出し、綺麗なドレスをまとった王女の首を刎ねた。
自ら命を懸けて獲得した自由。

翻って日本を見てみる。
この国にも封建時代はあったし、自ら帝政を打倒し民主主義国家を設立している。
でも、それって、少し特殊だ。
日本の場合は、他国と違い、一部の侍によるクーデターに過ぎない。
国民による帝政打倒の革命というよりも、一部の知識層による政権奪取だ。

元々恵まれていたのかもしれない。
自国の農民に対して「百姓と胡麻は搾れば搾るほど出る」と言った君主がいたらしいが、世界に悪名を残す程の暴君は生まれなかった。
一揆や打ちこわしがあった事はあったが、それが長い内戦に繋がる程ではなかった。
殺し合いをして勝ち取る程は、追い詰められていなかった。
黒船を見て、このままでは欧米列強にやられてしまう!という危機感から近代国家を築くことになったのがこの国だ。

幸か不幸かそんな歴史を持つこの国。
有史以来、初めて征服されたのが、ついこないだの昭和時代。

広島、長崎、沖縄では非戦闘員が数万人規模で焼き殺された。
その内の数%の人は、爆発の瞬間に痛みすらなく蒸発したが、またある者は、数十年間被爆した体に苦しめられた挙句に亡くなった。
東京大空襲でも10万人以上が死傷した。

焦土と化したこの国に近代民主主義を植えつけるという大義名分に巨大な実験計画が実施される。
「親米であること」をルールとして国家復興実験がGHQによって行われた。

国家を作り上げるのは、まずは教育。
これをGHQは一手に担い、戦後の日本を作っていく。
国家の柱である憲法も作り直させる。

その成果は素晴らしい♪

元々素直な国民性があるのかもしれないが、親兄弟を焼き殺された国民は、そのほんの半世紀後には「アメリカ大好きー♪」「コーラもマックも大好き~!」「ポテトなんて腰振りながらムーンウォークしながら食べちゃうよ~♪」と踊っている。

わずか数十年前にアメリカという国と殺しあったことを知らない若者までいるというのは驚愕だ。
彼から2世代遡ったら、生々しい戦争の記憶が蘇るに違いないのだが。

獰猛さは影を潜め、従順な真面目な国が出来上がる。
(設定のやや違うもう一つの実験国家「韓国」とはまた違った国が出来上がった。)

かつての日本人を知る近隣諸国は少しでも軍備増強等を図ると、日本人の野望を恐れる。
しかし、かつての日本人は、既にこの国にはいない。
当の日本人が、何故、近隣諸国はそれ程までにナーバスになるのか判らない、という程までに変わってしまった。

やがて、経済力では戦勝国をも凌ぐようになった。

精神構造はGHQから教わったそのままに、だ。
人に例えると巨大な幼児のようなものだろう。
(精神構造=「戦争は悪」「人類はみな兄弟」「赤は敵」???)

自国の領土をミサイルが横切っても驚くだけ。
領土が盗られそうになって「国連に訴えてやる」とか叫んでも、国際社会はどっちらけ。

国連なんて、いまや常任理事国に私物化されていて、誰も世界世論を反映しているなんて考えていない。
国連軍の空爆とNATO軍の空爆など、今やいくばくの違いも無い。

その割には「海兵隊はグアムに移設して欲しい」って本当なの?
本気でそう思っているの?
「あんたたち、米国に守ってもらうんでしょ?違うの?」って、声が聞こえる。
陸海軍と海兵隊の違いもわかって言っているのだろうか?

ここ最近はすでに、国としての体を成していない。

TPPは是か非か?なんて、答えられる人はいない。
TPP自体が良いものでも悪いものでもないから。

TPPに参加するなら、きちんと日本の農業政策についての展望をまとめて、それに則って参加しないと膨大な損失を被ることになることは確かだ。
膨大な損失を超えて、国家存亡にかかわる可能性も十分にある。

参加するなら、農協を解体して、農業用地政策を整備して、近代組織農業をこの国に根付かせて、それからTPPに参加しないと、この国は大変なことになるだろう。
(根本的な解決策を置いたまま「早めに参加しないと主導権が・・・」とか「一度、席に着いたら抜けられない・・・」などと阿呆なことを言わないで欲しい。)

国土の狭いこの国は、1世帯あたりの耕作面積は狭い。
その中で商品価値を高めてきたものの、既存利益を守るばかりで国際競争力をなくしてきた。
どうするか?

農業に先端の人達が集まるようにしないと国際競争力は得られない。
最先端のバイオ技術を研究する研究者達がこぞって参加する「株式会社 農家」を作らないと駄目。
週休二日でもなく、夏休みもない業種には、人なんて集まらない。

なぜ、それができないのか?

農地の売買がほとんど活性化されていないから。
耕作面積の少ない日本で、後生大事に先祖伝来の土地を抱え込んでいるから、日本の農家は駄目になる。
有効活用する知恵のある人に活用してもらわないと、社会にとっての害になる。

あなたの先祖が開拓した土地なのかもしれないが、あなたが有効活用する術を持たないなら、その土地は手放さなければならない。
それが国全体の利益だから。(もちろん土地を手放すことで、適正な対価を得られるべきだが。)

農地を一般企業に活用させて、農業人口を適正化する。
一大バイオ産業を育てて、農業を工業化するというのも良いかもしれない。
キノコのホクトの工場みたいな建物からレタスが大量に出荷されたら楽しくないだろうか?
そうなれば、新卒の就職ランキングで農業関連の会社が1社もベスト10に出てこないなんていうおかしな状況を改善できるだろう。
(最近は、JR九州が農業に力を入れている。)

それができると日本の農業にも国際競争力が生まれてくるので、その後、考えましょうね。TPPは。

尖閣諸島の問題は、尖閣諸島内に国境警備隊を常駐させることが必要。
無人島にしておくのが、事態をややこしくする原因。
住んでいれば、誰も勝手に盗る事はできないし、何かが起きてもすぐに気付く。
日米同盟のあるアメリカだって、無人島が占拠されても知らん振りだろうけど、国民の血が流れれば捨てて置く訳には行かなくなる。
すぐにできそうに思うのは素人考えだろうか?
埼玉県の個人の所有なんかにしていないで、コーストガードの基地を作るべし。って。
(国が借り上げているなら、なおさら簡単にできないのかな?)

これまで日本は膨大な資金を、産油国であるシリアにつぎ込んできた。
シリアの次の政権へのパイプ獲得競争は、遠の昔に始まっている。
日本はレースに参加しているのだろうか?

ここ数年、ギシギシと音が聞こえる。
この国が壊れていく音でなければよいのだが。

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スティーブジョブズって、何をした人なの?

アップルコンピュータのスティーブジョブズが亡くなった。
これだけ、各界から惜しまれる経営者も少ないだろう。

彼の功績って、何なんだろう?と考えてみた。

パソコン創世期に「アップル2」というパソコンを作った。
当時、パソコンという言葉はまだなく、マイコンと呼ばれていた時代だ。


アップル社の株式公開により、ジョブズは20代で2億ドルもの財産を手にする。
アップル社はその後も「Macintosh」という商標名でパソコンを作り続けていた。

一時期、お家騒動のような格好でアップル社を離れていたが、その時にジョブズはピクサーアニメーションスタジオを設立する。
業績が低迷していたアップル社に(97年)CEOとして復帰する。

その後はiPod・iPhone・iPadといった一連の製品群を軸に、アップル社の業務範囲を従来のパソコンからデジタル家電とメディア配信事業へと拡大させた立役者である。

後半、アップル社からの給与は年1ドルしか受取っておらず、その後ピクサーを買収したディズニーからの報酬も辞退していたそうな。

何が凄いの?って。
文字にすると伝わりづらいですね。

彼と彼の会社が生み出したテクノロジーで、最も特徴的で、かつ、革新的だったのが「ユーザーインターフェイス」だと僕は思う。
アーキテクチャがどうの、とか、テクノロジー的な部分をあれこれ言う人がいるけど、圧倒的な成果を挙げたのは「ユーザインターフェイス」の部分だろう。

要は「入出力」の部分ですね。

実際問題、ユーザーにとっては中のアーキテクチャだのテクノロジーなんてどうでもよい。
そんなもんにこだわるのは一部のオタクだけ。
エンドユーザが興味を持つのは、「どう出力されるのか?」と、「どうやって入力するのか?」だけだ。

内部の処理スピードがどうのとか、解像度がどうのとかというのは、その次の段階での話なのだ。
まず、使うためには入力して、出力される、という一連の流れが必要。

今でこそ、GUIは当たり前のものになったが、元々、マウスで画面上の一部分をクリックするという入力方式を考えたのはマイクロソフトではなくアップル社だ。
今のウィンドウズの原型はアップル社のテクノロジーを真似ている。

それまでは真っ黒の画面に向かってキーボードをカチャカチャ、コマンドを打ち込んで操作していた。
キーボードが打てるのはもちろん、コマンドという特殊な言語(みたいなもの)を知っている人のみが操作できた。
それが、画面のファイルをダブルクリックすることで実行できるようになった。

その後のi-Padやi-Phoneもユーザーインターフェースが圧倒的に革新的だった。
マウスのダブルクリックなんてできない、おばあちゃんでもi-Padで本を読んでページをめくることはできる。

ユーザインターフェイスって一言で言うと、単に入出力の方法みたいなレベルでとらわれることが多いけど、これは物凄く重要な部分。
これを変えるだけで、何千億円という市場が、突然発生したりするわけだから。
無から何千億という市場を作り出す、この魔法の杖が「ユーザインターフェイス」だ。

今なお進化途中であるパソコンの入出力、これを革新的にわかりやすく、簡単にすることで、一部のオタクのものだったマイコンを、一般家庭にも普及させた立役者がステーブジョブズなのですよ。

そんな人が亡くなった。
享年56歳。若すぎる死ですね。

話は変わるが、僕にとっては、ほんの一回りしか違わない人が亡くなったという事実で、色々考えてしまう。
これからは、自分の歳に近い人が亡くなるケースもますます増えていくのだろう。

誰だって、自分物語の主人公を演じている。
これまでの軌跡と今後の希望。

強い希望を抱くことで逆境に耐え、前のめりに生きてきたつもりだ。
でも、もう折り返し地点はとおに過ぎ、後半戦に差し掛かっている自分を再認識した出来事でした。

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日経新聞Web版に取り上げられましたー♪

最近、ダイビングネタばかりですが。。。

先週末に行ってきた、山中湖、河口湖の湖底清掃が日経新聞Web版に取り上げられました。
http://www.nikkei.com/video/?bclid=67379774001&bctid=8150885002
途中の古タイヤとラジカセを引き上げたのが僕です(笑)(黒赤のウェットに白のヘルメットでーす。)

財団法人日本釣振興会がスポンサーとなり、レジャー・スポーツダイビング産業協会が主催して行っている活動です。
http://www.blue-eco.jp/index.html

年間30回程行われているこの活動は、湖だけでなく海や川でも行われており、その中でも今回の河口湖の湖底清掃は規模が最も大きいものでした。


芸能人ではウルトラマンコスモスの杉浦太陽さん(たとえが古い)と「釣りロマンを求めて」とかに出演しているらしい元グラビアアイドルの二人が来ていました。

特にオーラとかを感じることはなかったのですが、さすが、と思ったのはテンションの上げ方。
それまで、ボソボソとスタッフらと話をしていたのが、紹介されてマイクを持った途端に「おはよーございまーすッ!杉浦たいよーでーす!」って、いきなり凄いテンション。
「今日は一日、頑張りましょー!!」って盛り上げていました。

総勢160名はほとんどが大学生。
10校位の大学のダイビング部などが参加してくれている。
普段の湖底清掃作業ダイビングは我々だけだが、今回はイベントなのでにぎやかだ。

ファイル 127-1.jpg

一応、各大学対抗で一人当たり何kgを引き上げるか?みたいな競争だったりするのですが、結果は。。。

160名全体で560kgのごみを引き上げ、ソフトルアーは6000個。

僕らの作業ダイバーチームは平均年齢40歳以上(45歳の僕は若手)というこのチーム、12名で460kgのごみを引き上げた!
ははは。断トツだ!

ファイル 127-2.jpg

そりゃそーです。
映像ではわからないけど、実際の湖底は透明度20cm程度。

場所によっては自分のダイブコンピュータや腕時計が読めない位に濁っている。
(そんなに濁った場所では撮影にならないので透明度の高いところで撮影されている。)

大学生のダイビング部やダイビングサークルでは今年の新入部員はライセンス取立てだろうし、そんな彼彼女をサポートしつつ、先輩は潜る訳で。。。当然、淡水ダイビングなんて初めて!という子も多い。
そんな組み合わせで満足に視界ゼロの中で作業ができるわけもなく、148名で100kgを引き上げるのが精一杯。

でも、それでよいのです。
安全第一!無事故が絶対条件ですから。

ファイル 127-3.jpg

我々作業ダイバーは、いまさら視界ゼロにおののくこともなく、各自オウンリスクで安全に作業を進めるのみ。

それにね。
この湖底清掃作業って、病み付きになるんですよ。

こないだアイルランド沖に180億円の銀塊を積んだまま沈んだ船が発見されましたが、お宝発見みたいな感じなのね。
お宝と言ってもゴミなのですが、いかに大物を見つけるか?みたいな。

今回の大物はドラム缶とガードレールでした。
スワンが沈んでいる、という話があったので探したのですが、広い河口湖、視界ゼロでは偶然がないと見つかりません。

山中湖などでも同様ですが、湖底は泥です。
一度フィンキックで泥を巻き上げてしまうと、容易には回復しません。
海なら流れがあるので、しばらくじっとしていれば澄んできますが、湖は数時間以上回復しない。

ま、今回の河口湖は巻き上げる以前に濁っていましたが。

泥の中に手を入れても、抵抗がほとんどない。
だから、どこから水で、どこから泥なのか、明確な境目が無い場所も多い。
そんなところを、境界線に手を伸ばしつつ、上の方に上げたフィンであおり足でゆっくりと進む。
手にあたったソフトルアーをゴミとして回収する。
その繰り返し。

時折、大きなゴミにあたる訳です。

ただ、視界が全然見えないと、コンパスを頼りに進まないと、いつの間にか同じ場所をグルグル回っていたりする。
普通はコンパスで目標物を定めて、そこまで進んでまたコンパスを見るわけですが、目標物なんて見えないのだから、ずーっとコンパスを見ながら進まないとすぐに方向がずれてしまうのですね。

前日の山中湖では「ウナギの仕掛け」が台風で流されたという話を聞いていたので「よっしゃ!探すぞ!」と意気込んで、15名程で3セット発見して引き上げました。
漁師さんよろこんでましたー♪

人は本来、誰かの役に立つことを快感と感じるのでしょう。

それに加えて、狩猟本能も満足させてくれる、湖底海底清掃ダイビング!おもしろいぞ!

参加希望は下記へ!
http://www.blue-eco.jp/index.html

こちらが今回の清掃活動の主要スポンサーです。(日本釣振興会のさらに先のスポンサー)
ファイル 127-4.jpg
ソフトルアーの販売代金の一部で運営されているそうな。

 

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減圧症のメカニズムと安全停止の有効性

先日、ダイビング関係のセミナーなるものを受講してきました。
テーマは「安全停止のなぜを覗く」というもの。
http://seminar.jaus.jp/

安全停止ってなに?
ダイバーの方なら誰でもご存知の安全停止。
これは、ダイビングの終了間際に水深5m程度の浅いところで、3分間停止して、水圧で体の中に溶け込んだ窒素などのガスを対外に少しでも排出し、その後、水面上に浮上するというものです。

なぜ、こんなにまどろっこしいことをするのか?
一言で言ってしまえば「減圧症の予防」のためです。
ダイバーにとって最も怖いのは、急浮上です。
なぜ、急浮上が怖いかというと減圧症になってしまうから。

水の中で圧力を受けている状態で呼吸していると、水圧と同じ圧力のかかった空気を吸っているわけです。そうすると体内のあらゆる組織に空気の成分である窒素などのガスが溶け込んでいきます。
その後、浮上すると圧力が下がるわけで、体中の組織に圧力で溶け込んだガスは気化しようとするわけですね。
炭酸飲料のペットボトルの蓋を開けるのと同じことが体の中で起きます。


するってーと、体中に溶け込んだガスが気化して泡になる。
これが、小さい泡で静脈血が肺に運んで自然に排出されればよいのですが、大きな泡になったり多量の泡になったりすると、体中のあちこちで不具合が発生するわけです。

そらそーですよね。
体中のあちこちに泡ができたらその回りの組織は破壊されたりするわけで。

血管の中で大きな泡ができたら、血管は詰まってしまう。
皮膚の内側で泡ができると発疹になったり、かゆくなったりする。
脳の中で気泡ができたら、脳の組織は大きなダメージを受ける。
影響を受ける組織によって、症状はいろいろです。
関節とか筋肉の組織の中で泡が悪さをしたり、脊髄や神経に影響するのとでは当然違った症状になるわけです。

では、それを防ぐ為にどうするか?
基本的にはゆっくり圧力を下げていけばよい。
よく振った缶ビールでも、プルトップを一気に開けないで、ちょこっとずつ空気を入れて休み休み開けると噴出さないのと同じ。

人の体は缶ビールよりもうまいこと出来ていて、体中の毒素とか不要なものは血液が洗い流してくれる。
静脈血に混じって洗い流されるわけですね。
毒素なら肝臓とかで分解され、腎臓で尿が作られ体から排出される。
小さな泡となった窒素は、肺の毛細血管から対外に放出される。

だから、大きな泡が体内に発生しないようにゆっくり上がれば(圧力を下げれば)よい。
肺から排出する以上の速さで、体中に泡ができてしまうと、体内にドンドン泡が溜まってしまうので、排出する方が多いスピードで、ゆっくりゆっくり浮上していく。
その一環として考え出されたのが安全停止。
究極の「ゆっくり」は「止まる」ですからねー。

目の前に海面が見えるところで、サクッと浮上せず、圧力のかかった状態で体の中の泡をより放出しようという試みが「安全停止」です。
ダイビングの最後には「5mで3分間の安全停止をする」というのは、レジャーダイバーの中では常識になっているのですが、この医学的、科学的根拠ってどうなの?というのが今回のセミナーのテーマでした。

ルールとして守っているという人が多いと思いますが、どんな時に有効でどんな効果があるの?というところを、明確に説明できる人は少ないのではないでしょうか?

世界の科学者の減圧理論とか、アメリカ海軍の調査データとかはここでは説明しませんが、基本的な考え方は下記のとおり。

減圧症を防ぐ為のアプローチは二つ。
・体に溶け込むガスの総量を減らす。
・体に溶け込んだガスを多量の泡や大きな泡にしない。

どっちかしかないわけですね。
溶け込ませないか?無理なく排出させるか?のどちらか。



溶け込ませない方法も色々あります。
・なるべく浅いダイビングをする
・なるべく短いダイビングをする
(ヘリウムが体に溶けにくい特性を活かして、空気に含まれる窒素をヘリウムに置き換えてた特殊なボンベで潜水するとか、様々な方法がありますが、一般的ではないのでここでは割愛します。)
※注

上の二つの考え方を元にダイビング計画を立てます。

例えば、Aというスポットは25mのところに面白い地形がある。
最初に25mまで一気に潜って、そこで10分間過ごし、その後、北側の15mのB地点を経由して、最後はC地点で5~10mのところにあるサンゴ礁を観察して、安全停止後、浮上する、とか。
「25mでは10分間だけ」と制限するのが「体に窒素を必要以上取り込まない為の計画」になるわけです。
(ダイビングテーブルとか、ダイブコンピュータというのは、○mに○分いるとどれだけ体内にガスが蓄積するか?を計算してくれるものです。)

最初に深いところに行けば、その後、浅いところで少しずつ排出されるので、深いところを最初の方に計画するのがセオリーです。
ダイビングの後半で深いところに行く計画を立てると、浮上はどうしても一気に浮上する計画になりがちですので、そうすると危険度の高いダイビングになってしまいます。
だから、1本のダイビングなら最初に、1日のダイビングなら最初の1本に、深いところを計画するわけですね。

ただ、どんなに計画したって、ガスを少なくすることはできても、ゼロにはできない。
であれば、今度はそれをどうやって効率よく安全に排出するのか?という話です。
体内で、排出できない程の大きさの泡ができない様するにはどうしたらよいのか?という話になります。

これも二つの方法がある。
・ゆっくり浮上する
・途中で浮上を停止してガスの排出を待つ
(浮上途中で高濃度酸素を使用することで窒素の排出を早めるという方法もありますが、テクニカルダイビングの世界の話であり、一般的ではないのでここでは割愛します。酸素中毒の危険がありますので良い子は真似しないでくださいねー♪)

二つと言っても言っていることは一緒ですね。
「ゆっくり」をより強くしていくと「停止」するわけで。

最近ではディープストップという言葉がありまして、先ほどから説明している「安全停止」の深さに辿りつく前に、何段階かの深さで停止して段々と上がっていこうという考え方です。

難しいもので、人間の体って均一ではないんですよね。
組織によって、ガスが早く溶け込みやすい組織もあれば、ゆっくり溶け込み、ゆっくり排出する組織もある。
早く解ける組織に対しては「安全停止」が有効で、遅く解ける組織には「ディープストップ」が有効です。

そんなことを考慮に入れ始めると話はややっこしくなります。
その日や前日のダイビングのプランによっても有効な方法は変わってくるわけで。。。

話が複雑になるので、ここでは基本の話だけにとどめます。
その辺の話をより詳しく知りたい方は、ダイバー向けに日記を書いていますので↓こちら↓にどうぞ。
http://www.moemonya.com/owner/owner.html
(2011/09/29の日記)

ま、減圧症予防の基本的な考え方は、体内に取り込むガスを最小にする、ということと、急激に大きな泡を作らないで、体がダメージを受けない細かい泡で排出すること、が大事です。

今回のセミナーテーマの「安全停止」について、結局、ある潜水パターンに対して有効ではあるが、細かい数値設定については科学的な裏付けは不十分、という話でした。
でも、現実の世界では一定の効果を発揮しているよねー、というのが、講師の方を含めた業界の方々の見解でしたが。

だって、安全停止というもの自体がなければ、シュポーンと海面に浮上しちゃう人もいるかもしれないけど、一旦、海面の目の前で止まることで、少なくとも急浮上はそれなりに抑制されているだろうし、深く短い潜水パターンが多い昨今では、科学的にも効果があるであろう、という話でした。

知れば知るほど、疑問が増えていく。
どんな世界もそうかも知れませんが、知識欲は広がっていきます。

※注
ヘリウムは浅い潜水や短い潜水では空気よりも減圧時間が長くなることがあります。大深度潜水では窒素酔いの対策としてヘリウムが利用されることがありますが、必ずしも体内に溶け込みづらいものではありませんでした。失礼しました。
須賀さんご指摘ありがとうございました! 2011/09/29修正

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野尻湖クリーンダイブ紀行

先日の土日で長野県の野尻湖のクリーンダイビングに参加してきました。
文字通り、湖底を清掃するダイビングです。

主催は社団法人 レジャー・スポーツダイビング産業協会(以下JRDA)という団体で、ここ数年の過去実績では年15回から20回余りのクリーンダイブを実施しているようです。
先日、この団体を知り、サポーターとして入会。(よく一緒に潜るバディの紹介です)
今回の野尻湖クリーンダイブに初めて参加してきましたのでリポートします。
(ナウマン像の化石が発見された野尻湖ですが、今回は発掘ツアーではありませんでした。残念!)


通常は現地集合、現地解散らしいのですが、東京から野尻湖は遠い!ということで、品川からの送迎バスが用意されていました。
参加者は朝7時半に品川駅に集合して、あとは観光バスでくつろいでいる間に野尻湖に到着!

ファイル 112-4.jpg

ちょうど台風が来ているということもあって、道はガラガラ。
今回の台風は大型で強い勢力ということもあり、関西方面では大きな被害が出ていました。
そんな大きな台風が来ていても湖は割りと静か。時折、さざなみが立つ程度です。
(海はうねりがひどく、かなり離れた海域でもクローズになっていた様ですが、海況不良の際は湖でのダイビングというのも良いかもしれませんね。ただ、漁業権の関係で潜れるスポットは少ないですが。)

野尻湖にはお昼ごろ到着。
着いたら、まずは腹ごしらえ。お宿で昼食を取りました。
その後、タンクとウェイト、ヘルメットが貸し出されて、小雨の降る中、器材準備を行う。

淡水ダイビングはご存知のとおり、浮力が海水より小さいため、ウェイトは少なくて済む。
私の場合、体脂肪率は高いのだが、ウェットスーツが古くペシャンコ(涙)なので、淡水の場合はウェイトなしで潜れる(笑)身軽で楽チンなのだ。

ブリーフィング後、船へ乗り込む。
地元漁協の全面協力の下、地元のテレビ局の取材なども来ていました。

ファイル 112-5.jpg

漁協の船で清掃ポイントまで移動。
水深は5~10m程度。潜水時間は40分程度を目安として最大でも1時間。透明度は5m程度と割と良いので、リラックスして潜れそうです。

開催場所によっては10~50cm程度の透明度ということもあるそうで、その場合は、バディとの連携は困難になる。
10cmというと、私も以前経験がありますが、自分のダイコンの表示を見るのも困難です。
ゲージなんか、マスクにくっつけてライトを当てないと見えないし。
上下左右もわからないので、泡の行方を追って上下を知ることになる。(ま、ナイトダイビングもおんなじですが。)
そんなダイビングでは、各自「自分の身を自分で守れる人」というダイビングスキルレベルが参加条件となってくる。

潜ってみると、湖底にはソフトルアーが多い。(野尻湖はバス釣りのポイントです。)
そこかしこに白いウネウネとした巨大な幼虫みたいのが落ちている。
頭にジグヘッドが付いているものはその重さで湖底から白い幼虫が生えている様に見える。
異様な風景だ。

拾う、拾う、ゴミを拾う。
空き缶、空き瓶、ソフトルアー、ソフトルアー、空き缶、ソフトルアー、拾う、拾う。
ペットボトルは思いのほか少ない。水に浮くからかもしれない。

大きなものでは古タイヤが多い。
湖底と言っても、浅場の岸や船着場周辺にあるわ、あるわ。
2日間で全体で40本以上引き上げたのではなかろうか。

ファイル 112-1.jpg

どこの湖でも似ているところが多いと思うが、湖底は泥である。
フィンキックで巻き上げちゃうと視界はあっという間にゼロになる。
ましてや着底してしまうと泥が大きく巻き上がる。

海であれば流れがあるので、しばらく待っていると視界は晴れてくるが、湖は流れがないため、一度、泥が巻き上がってしまうと、ちょっとやそっとでは視界は晴れない。
なので、巻き上げないことが大事。
自分も困るし、周りの仲間を危険に陥れることにもなってしまう。

ということでどうするか?というと、フィンキックは基本は「あおり足」。
湖底周辺でバタ足をしてしまうとどうしても巻き上がってしまうので、ひざを曲げて足を上に突き出すかたちであおり足をする。
前後、左右への移動はこれでOK!

前後左右よりも、上下の移動が泥を巻き上げやすい。
なので、上下移動は浮力を使って調整するのが一番良い。
中性浮力(無重力みたいな感じ)を取っていて、息を吸えば上に上がっていくし、息を吐くと沈んでいく。
その加減で上下の調整をするのが巻き上げ防止には一番良い。ゴミ拾いと一言に言っても、奥が深いのだ(笑)

面白いと思ったのは、常連さんとの話をしていると、皆、目がハンターなんですね。
どれだけ大物のゴミを見つけて引き上げたか?というのが一種のステータスなのだ。
こりゃ、面白い!はまります。


僕は今回、ドラム缶は見つけられなかったけど、古タイヤ数本と大型のキャンプ用折りたたみ椅子、大鍋、大型のタモ、3m位の巨大なプラスチック製ネットなどを引き上げました。
プラスチックのネットは重くて引き上げられず、陸上サポートの方からロープを受取り、湖底で巻きつけ、引き上げていただきました。

ファイル 112-2.jpg

他にも両手で持てるように取っ手の付いた大型のバッテリーも発見したのですが、結局、自分ひとりでは引き上げられず。。。
ロープを使うには桟橋から遠すぎて、BCの浮力の限界を超えており、フロートでも持っていれば持ち上がったかもしれないのだが、ナイフとライト位しか持っておらず、断念。

後で、回収したゴミを背景に記念撮影をした際、そのバッテリーが引き上げられており、悔しい気持ちになりました(涙)
次回はフロート必携です。
そのうちエアリフトなども持ち込んでやろうと密かに企んでおります。

2日間、のべ40名で引き上げたゴミは1トン弱。
ゴミを背景に記念撮影です。

ファイル 112-3.jpg

今回の交通費とか宿泊代、タンク代などをスポンサーとして負担してくださっているそうな。
日本釣振興会自体は、主に釣り関係のメーカーさんからの寄付によって成り立っているということで、ソフトルアーや釣り糸を販売した利益で、ソフトルアーや釣り糸のゴミを回収しているのでした。

JRDAの資金は、昔は水産庁からの予算があったようですが、昨今の事業仕分け?(もっと前から?)の削減要求などもあり、現在は上記のような寄付に頼っているとのことでした。

JRDAでは、あちこちの湖や海、川の清掃や、沖縄周辺では珊瑚の植苗も行っています。
興味のある方は下記Webサイトをご参照くださいませ。
http://www.diving.or.jp/

私も(俺も)サポーターになりたい、という方はこちらから申し込みができます。
http://www.blue-eco.jp/

ただし、水中でも自分のことは自分できるダイバーが条件だと思います。
ガイドのお尻ばっかり追いかけるファンダイブに飽きた方、普通のダイビングポイントに飽きた方、真っ暗で上下左右が分からない状態でもパニックにならない方が、対象になると思います。

単なるゴミ拾いと言っても、あなどれない。
いかに大物を見つけて、引き上げるのか?
面白いです!是非、ご一緒に!

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Re:野生動物保護か?見世物か?
2013/04/24 from ぢぢいの独り言管理人
Re:公立小中学校でも留年?
2012/02/24 from ぢぢいの独り言管理人
Re:更なる社会主義化?
2012/02/23 from ぢぢいの独り言管理人
Re:公立小中学校でも留年?
2012/02/23 from 鈴木規之
Re:更なる社会主義化?
2012/02/23 from 鈴木規之

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